AI用語の基礎知識
【第15回】「トークン」とは――AIの料金や“読める長さ”を左右する“ことばの単位”
2026年7月21日 07:00
AIのサービス説明や料金表、ニュースなどを見ていると「トークン」という言葉が頻繁に出てきます。たとえば、最近のニュース記事。
「1ドルあたりのパフォーマンスが向上「GPT-5.6」正式リリース」から
利用料は、3つのモデルサイズで100万トークンあたりの価格が設定されており、「Sol」は入力5ドル/出力30ドル、「Terra」は入力2.50ドル/出力15ドル、「Luna」は入力1ドル/出力6ドル。
| 機能 | Claude Fable 5 | Claude Opus 4.8 | Claude Sonnet 5 | Claude Haiku 4.5 |
|---|---|---|---|---|
| コンテキストウィンドウ | 1Mトークン | 1Mトークン | 1Mトークン | 200kトークン |
| 最大出力 | 128kトークン | 128kトークン | 128kトークン | 64kトークン |
さらっと「100万(1M)トークン」いくら、最大「128Kトークン」まで、というような表現が出てきますね。いったい、このトークンとは何でしょう?
AIは文章を「トークン」に分けて読む
トークンとは、AIが文章を処理するために分ける単位です。
【第4回】「LLM(大規模言語モデル)」でも少し触れましたが、生成AI(LLM)は、文章をそのまま“意味”として読んでいるのではなく、まずトークンに分け、それぞれを数値に変換し、その関係をもとに、次に来そうなトークンを予測し、それを繰り返すことで文章を生成しています。
ただ、トークンは文字数でも単語数でもありません。人間にとっての「文字」や「単語」と完全に同じではなく、たとえば、
「私は車を使います」
という文章であれば、人間には8文字の日本語文に見えますが、AIの内部では、
「私」「は」「車」「を」「使い」「ます」
のような単位に分けられたりします(実際の分け方はAIモデル・トークナイザーによって異なります)。
また、日本語の「こんにちは」が1トークンになることもあれば、複数トークンに分かれることもあったりしますし、英語でも、よくある単語が1トークン、珍しい語や長い語は複数トークンに分かれることなどもあります。つまり、トークン数は、見た目の文字数と完全には一致しません。
トークン数は料金や「読める長さ」に関係する
長い資料を読ませたり、長い回答を出させたり、長いチャットの続きを扱わせたりすると、それだけ多くのトークンをAIは処理することになります。
長い文章を入力すれば入力トークンが増え、長い回答を出させれば出力トークンが増えます。人間にとっては「少し長めの文章」に見えても、AIにとっては大量のトークンを処理する仕事になることがあります。
このため、トークン数はAIの料金や、一度に読める文章量に関係します。冒頭で紹介した「100万トークンあたりの価格」や「コンテキストウィンドウ 1Mトークン」、「最大出力 128kトークン」といった表記は、AIがどれだけの量を処理できるか、またその処理にどれだけ費用がかかるかを示しているわけです。
100万トークンというと、日本語でもかなり長い文章量で、文庫本数冊分に相当することがあります。ただし、トークンは文字数そのものではないため、文章の種類やモデルによって大きく変わります。
トークンを知るとAIの制約が見えてくる
トークンは、AIの内部だけで使われる難しい専門用語に見えます。しかし実際には、AIが一度に読める量、回答できる長さ、処理にかかるコストを左右する、かなり実用的な単位でもあります。
トークンを知っておくと、「このAIはどのくらい長い文章を読めるのか」、「長い資料を読ませるとなぜ料金が増えるのか」、「なぜ長い会話の途中で、前に話したことを忘れたように見えるのか」といった、AIの制約も見えやすくなります。
AIをうまく使うには、質問の内容だけでなく、AIにどれだけの量を読ませ、どれだけの長さで答えさせるかも大事です。その目安になる単位が、この「トークン」なのです。


















![この一冊で全部わかる ChatGPT & Copilotの教科書[改訂第2版] 製品画像:10位](https://m.media-amazon.com/images/I/51VN-1vjvYL._SL160_.jpg)



















