AI用語の基礎知識

【第1回】「AIエージェント」とは――自分で考えて動くAI

AIがゴールに向かって何をすればいいのか、自分で考えて行動してくれる。これがAIエージェント(筆者がGoogle Gemini Nano Banana 2で生成)

 最近、「AIエージェント」という言葉を耳にする機会が増えてきました。ChatGPTのような生成AIと何が違うのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

 AIエージェントとは、「目標を与えると、自分で考えて行動するAI」のことです。

目標に向かって、自分で考えて行動するAI「AIエージェント」

 たとえば生成AIの場合、「北海道への2泊3日の旅行プランを作って」と頼めば、文章としてプランを示してくれます。しかし、AIエージェントはそこから一歩進み、「夏休み・7月31日から2泊3日の北海道旅行を手配しておいて」といった目標を与えると、必要な情報を調べ、さらにホテルや交通手段を比較し、場合によっては予約操作まで行なうといった“行動”までやってくれるのです。

 つまり、生成AIが「答えを出す頭脳」だとすれば、AIエージェントはその頭脳を使って「実際に動く存在」と考えると分かりやすいでしょう。

 では、なぜこのようなことが可能になったのでしょうか。ポイントは、AIが外部のツールやサービスと連携できるようになったことにあります。たとえば、Web検索やアプリ操作、各種サービスのAPIと連携することで、単なる会話だけでなく、実際の作業を実行できるようになりました。

AIエージェントは、Web検索やアプリ操作、各種サービスのAPIと連携することで、外部のツールやサービスと連携し、実際の作業を実行できる(筆者がGoogle Gemini Nano Banana 2で生成)

 この仕組みにより、AIは「考えるだけ」ではなく、「調べて、判断して、実行する」という一連の流れを自動でこなせるようになってきています。

実例としては「Claude Code」「OpenClaw」など

 実際の例として分かりやすいのが、プログラミング支援ツールです。たとえばAnthropicの「Claude Code」などは、「この機能を追加して」と指示するだけで、コードの修正やテスト実行までを一括して行ないます。まるで隣にエンジニアが座って作業してくれるような感覚です。

 さらに、複数のツールを組み合わせて動く「OpenClaw」のような汎用エージェントも登場しており、AIが“道具を使う存在”へと進化しつつあります。

 このようにAIエージェントは、単なる“便利なツール”というより、「作業を任せられる存在」へと進化しつつあります。

 一方で、現時点では課題もあります。誤った判断をしてしまう可能性があることや、意図しない操作を行なうリスクなどです。そのため、完全に任せきるのではなく、人間が確認しながら使うことが重要です。

 とはいえ、目標を与えるだけでAIが自ら動くという体験は、これまでのITツールとは明らかに一線を画しています。今後、このAIエージェントという考え方が広がれば、スマートフォンやPCの使い方そのものが大きく変わっていくかもしれません。