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Genspark、組織のナレッジを自律整理する「TeamBrain」

KDDI Biz Edgeと提携して中堅・中小のAI導入を推進

Genspark エンタープライズ営業リーダーの中島隆行氏(左)とKDDI Biz Edge 代表取締役社長の落合孝之氏(右)

 Gensparkは11月5日、組織内に分散する業務ノウハウや各種データをAIが自動で整理・構造化し、AIエージェントが共通の文脈として参照できるようにする法人向けナレッジ基盤「TeamBrain(チームブレイン)」の提供を開始した。

 あわせて同日、KDDIグループで全国の中堅・中小企業向けにソリューションを展開するKDDI Biz Edgeとの戦略的パートナーシップを発表。KDDI Biz Edgeでは同日よりGensparkの利用についての先行予約受付を開始し、2027年1月より提供を開始する。

 両社は全国の現場や移動先など、PCを開けない環境でもスマートフォンから業務を完結させる「Mobile Work AI」の定着を目指す。

個人の業務効率化から「組織のAI基盤」へ

 同社では、生成AIの業務利用が進む一方で、その多くは文章作成や情報収集といった個人の単一作業の効率化にとどまっており、組織全体としての生産性向上には直結しにくいという課題や、従来の社内ナレッジベース構築ではデータの事前整理やタグ付けに数か月から1年近くの期間を要する点が導入の障壁となっていると指摘。

 今回発表された「TeamBrain」は、こうした事前のデータクレンジングを前提とせず、社内のドキュメント、メール、議事録、チャットなどのデータソースを連携させるだけで、AIがバックグラウンドで内容を読み込み、自動的に構造化して蓄積するアプローチを採用している。資料間に記述の食い違いがある場合はAIがコンフリクト(矛盾)を検知してフラグを立て、人間に判断を仰ぐため、エンジニアを介さずともノーコードで社内知識を常に最新の状態へ維持できる。

TeamBrainの概要

 同社が7月に発表した「AIワークスペース6.0」では、個人の文脈を記憶する「Second Brain」、構造化データを扱う「AgentBase」、人とエージェントが協働する「GenTeam」が統合されたが、今回の「TeamBrain」が加わることで組織全体の文脈を共有するレイヤーが構築された。

 同プラットフォーム上では、100種類以上の最新AIモデルからタスクに応じて最適なモデルを自動選択・組み合わせる方式が採用されており、40以上の専門AIエージェントが社内ルールを参照しながらリサーチからスライド作成、表計算、文書作成まで自律的に完結させる。

KDDI Biz Edgeと連携し、中堅・中小企業の人手不足に対応

 Gensparkの普及に向け、KDDI Biz Edgeが販売・支援パートナーとなることもあわせて発表された。中堅・中小企業では人手不足が深刻化しているものの、大企業のAI導入率が高まっているのに対し、中小企業では導入が進んでおらず、大きな格差が存在する。

 エンタープライズ営業リーダーの中島隆行氏は、法人のAI利用率は15%、現場でのモバイル端末による業務活用に至っては3.4%と極めて限定的な水準にとどまっているという調査結果を紹介。

 この課題に対し、全国41拠点に顧客基盤を持つKDDI Biz EdgeとGensparkが組み、IT専門人材を抱えられない中堅・中小企業に向けて導入から運用定着までを伴走支援する体制を整える。

 KDDI Biz Edge 代表取締役社長の落合孝之氏は、営業職の移動中における音声での提案書作成や、建設・製造現場における図面確認や作業報告の即時共有といったユースケースを挙げ、現場にAIを定着させるために24時間365日のサポートや業務ステップに応じた支援をワンストップで提供すると表明した。

 両社は今後、営業、建設、不動産、店舗、介護、物流といった業界別ソリューションの共同開発も進める計画としている。