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NVIDIA、「RTX Spark」の魅力を国内向けに説明
1ペタフロップスのローカルAI性能でPCはツールからパートナーへ
2026年11月2日 18:38
NVIDIAは11月2日、都内で「NVIDIA RTX Spark」に関するメディア向け説明会を開催した。会場には10月16日に発売された「NVIDIA RTX Spark」搭載ノートPC群に加え、11月に登場予定のコンパクトデスクトップなどが展示され、ローカル環境で高度なAI演算を実行できる新世代Windows PCの可能性が示された。
1ペタフロップスの性能が導く「パーソナルAI」の幕開け
オープニングセッションに登壇したNVIDIA 日本代表 兼 米国本社副社長の大崎真孝氏は、RTX Sparkを「AIであり、スーパーコンピューターであり、ゲームでもある」と表現した。
同製品に搭載されているチップは、最大1ペタフロップス(1秒間に1000兆回)のAI演算処理能力を誇る。かつては一室を占有していたスーパーコンピューターやサーバー並みの性能を薄型ノートPCに収めることで、研究者や技術者、クリエイターがセキュアかつクローズドな環境で高度なAIモデルやシミュレーションを実行できる基盤となる。
大崎氏は、PCがこれまでの単なる作業ツールから、人々の意図を汲んで自律的にタスクをこなす「AIエージェントを実行するパートナー」へと進化を遂げる節目であると強調した。
主要PCメーカーが描くRTX Sparkエコシステム
続いて行なわれたパートナースピーチでは、各社がRTX Sparkを組み込んだ最新のハードウェア戦略を語った。
ASUS JAPAN システムビジネスグループ コンシューマ事業本部 統括部長のDavid Chu氏は、最先端の技術をユーザーへ届けるためにNVIDIAとの連携を一層深めていく姿勢を示した。
デル・テクノロジーズ 執行役員 統括本部長 コンシューマー&Eコマース営業統括本部の文英梅氏は「Dell XPS 16 Creator Edition」の展開に触れ、AIのパーソナル化を推し進めるとともにラインアップの拡充を約束した。
日本HP パーソナルシステムズ事業本部 事業本部長の柳澤真吾氏は、開発者コミュニティからのローカルAIに対する期待の高さに言及しつつ、排熱機構にこだわり携帯性も両立させた「HP OmniBook Ultra 16 AI PC」の強みをアピールした。
また、レノボ・ジャパン 執行役員のTony Lee氏は、AIがユーザーの意図を理解して多様なタスクを支援する方向へ進化していると指摘し、「Lenovo Yoga Pro 9」などの製品を通じて開発者から一般ユーザーまでを幅広く支援していく考えを述べた。
日本マイクロソフト 業務執行役員 コンシューマチャネル事業部 Surface 戦略本部長の當野喬之氏は、初代SurfaceにNVIDIA Tegraが搭載されて以来の長い協業関係を振り返り、新製品「Microsoft Surface Laptop Ultra」によって人々の創造性と生産性をより高い次元へ引き上げると語った。
エムエスアイコンピュータージャパン 社長のRicky Chiang氏も、RTX Sparkの登場がAIを社会の隅々まで身近な存在にする大きな転換点になると期待を寄せた。
クリエイティブからゲームまでを1台で完結させる実力
技術セッションでは、NVIDIA アジア太平洋地域担当テクニカルマーケティングディレクターのJeff Yen氏による解説と実機デモが行なわれた。RTX Sparkは最大128GBのユニファイドメモリを備えており、巨大化・高度化するモデルをクラウドに依存せずローカルで直接実行できる点が最大の特徴とされる。
同氏は、RTX Sparkの開発を後押しした最大の要因は、PCのローカル環境で自律動作するAIエージェントの爆発的な需要拡大にあると振り返る。
その上で、クラウド上の最上位モデルと比較したローカルモデルの知能や精度の遅れは、従来の半年から8か月程度から約2か月差にまで縮小しており、実用性が飛躍的に高まっていることに加え、6,000万トークンの処理にかかるコストを比較した場合、クラウドAPIの利用では約1,200ドルに達するのに対し、オープンな「Qwen 3.8」などをローカル実行すれば電気代約20ドル程度に抑えられるという試算も示しつつ、プライバシー保護などの利点とあわせ、RTX Sparkマシンの存在意義を強調した。
こうしたAI用途以外にも、ビジネスPCやクリエイティブツール、ゲーミングPCとしてのパフォーマンスも兼ね備えているのがRTX Sparkだとして、Linuxベースで動いていたDGX Sparkとは異なり、Windowsが動くことによる実用性の拡大をアピールしていた。
その後に実施されたハンズオンデモでは、動画編集ソフト「DaVinci Resolve」上で「Hermes Agent」が編集作業を補助するエージェント連携や、ローカルで稼働するパーソナルAIエージェントによるスケジュール管理、開発支援AIによるコーディングサポートなど、実践的なワークフローが紹介された。
さらに画像・動画生成技術「LTX 2.5」の実演や、「NVIDIA DLSS 5」によるニューラルレンダリングを用いた「NBA 2K27」、アンチチート対応の対戦タイトル「Marvel Rivals」のプレイデモなど、グラフィックスとAI性能が両輪となった次世代のコンピューティング体験が提示された。
なお、RTX Spark搭載製品は、ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、エディオン、アプライドネットといった主要家電量販店やオンラインストアで順次取り扱いが開始されている。


















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