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雑談できるAIアンドロイド、手ぶらで記録できるARグラス、AI生成ARなど、楽しめる展示が盛りだくさんの「KDDI SUMMIT 2026」

 KDDIが主催するビジネスイベント「KDDI SUMMIT 2026」が10月27日、28日の2日間の日程で開催された。

 同イベントでは既報の基調講演のほか、多数のトークセッションをはじめとするステージイベント、ワークショップなども行なわれ、会場の屋内外でKDDIの手がけるさまざまなAI関連サービスやプロジェクトの展示もあった。ここではその展示のなかからいくつかピックアップして紹介したい。

接客トレーニングや雑談ができるAIアバターコーナー

屋内の展示会場

 会場では50を超える展示ブースが設けられ、KDDIが取り組むプロジェクトにおけるAI活用の実例を紹介し、一部は実際に触れられるようになっていた。

展示エリアの概要

 基調講演でKDDI代表取締役社長 CEO 松田氏が言及していたAIアバター、AIデータセンター、ロボティクス、自動運転車に止まらず、同社の多種多様な取り組みを間近で体験できる、というものだ。

 たとえば11月2日からサービス提供を開始する「KDDI Avatar Canvas」の「AIロープレ」の展示では、画面に映し出されているAIアバターにマイクで話しかけて「トレーニング」を実体験可能。

「KDDI Avatar Canvas」のブース
auショップ店員向けのトレーニングコンテンツを模した内容を体験

 auショップ店員の接客の練習内容を模したもので、来店した方への適切な案内の仕方、言葉遣いになっているかどうかをAIアバターが判定し、採点する。従業員1人ひとりの使用状況を管理したり、AIを活用して容易に独自のトレーニングコンテンツを作成したりできる機能も用意されていた。

受け答えからAIが評価し、採点
こういったトレーニングのカスタムコンテンツはAIの補助で簡単に作成できる

 その隣には、イベントの説明をしてくれたり雑談したりできる受付AIアンドロイドを設置。話しかけると自然な話し方と身振り手振りで会話でき、ランチの場所を訪ねると近場の人気店を調べて脇のディスプレイに詳細情報取得用QRコードを表示する、といったことも可能になっていた。

受付アンドロイド
おすすめの店舗情報をディスプレイのQRコードで教えてくれたりもする
大阪・堺に設立したAIデータセンターの模型。建物内にコンテナを設置し、その中にサーバーシステムを収めることで、コストや冷却などの面で効率的な運用を可能にしているという
災害の状況を車載カメラからAIが判断し、効果的な初動対応を可能にする遠隔監視システムのデモ

自律梱包・店員ロボットに、レポート作成が不要になるAIグラス

 ロボティクス分野の展示では大きく2種類。配送センターを模したブースでは、人型のロボットが両手でダンボールの空箱を持ち上げ、商品を選んで緩衝材とともに箱に詰め、次の工程へ流す、という一連の梱包作業を実演していた。

最初に箱をセット
商品を箱へ
緩衝材も詰める
丁寧にフタを閉じて
次の工程へ流す

 また、カウンター越しに話しかけて商品を注文すると、背後の棚から注文した商品を選び取り、買い物カゴに入れる、といった人間の店員が行なうような動作を再現したロボットも展示していた。

 いずれのロボットも、物体を移動させるときの手の使い方、固いものや柔らかいものを保持するときの力加減などを適切に判断しているのがわかる。

 全体的に動作がゆっくりで、現場に投入するにはまだ何段階かの壁はありそうだが、労働力不足の解決に向けた取り組みは着実に進んでいるようだ。

店員ロボット
指示を受けて行動開始
商品棚から自律的に判断して適切な商品を選び取る
緑茶をカゴにイン
障害物にも対応
【KDDI SUMMIT 2026でのフィジカルAIのデモ】

 さらに、展示エリアの入口手前では、AIグラス(AIを活用したスマートグラス)の体験コーナーもあった。AIグラスにはマイクとカメラ、ディスプレイが内蔵されており、希望者は装着して会場内を歩き回ることができる。

マイク、カメラ、ディスプレイなどを内蔵したスマートなAIグラス
借りて会場内を歩き回れる

 ブースで会話した内容、そのときの状況などを適宜文字起こしテキストや写真で自動記録するようになっており、最後の返却時には、その内容がレポートの体裁でまとめられたものをタブレットで確認できる。

周辺での会話を文字起こし
写真も撮影し、整形したテキストとまとめて自動でレポート化

 日常生活で使うのはプライバシー面で課題はあるものの、こういったビジネスイベントの会場であれば、いちいちメモを取ったりカメラを構えたりする必要もなくなり、会社へのレポート提出も大幅に省力化できそうだ。

自動運転車3種と生成AI+ARの屋外展示

 展示は屋外の高輪ゲートウェイ駅前コンコースにも設けられていた。最も目を引いたのは3種類の自動運転車で、KDDIがnewmoと共同で実証を進める自動運転タクシーに向けた車両が1台。さらに狭いエリア内での輸送に向いたシャトル型と、10人程度が同時に乗車可能なバス型が1台ずつ。

タクシー型
シャトル型
バス型

「5Gミリ波で実現するリアルタイム生成アート体験」と題したブースでは、高輪ゲートウェイシティの新しい建物を題材にしたAIによるAR映像生成を体験できるようになっていた。

 建物を映している複数台のスマートフォンのカメラ映像にはAI生成のCGが合成されており、映像に登場させたいキャラクターなどを指示すると、その指示通り、CG内に生成AIによって作られたキャラクターが現われる、という内容。

「5Gミリ波で実現するリアルタイム生成アート体験」の仕組み

 キャラクターの生成指示はクラウドに送られ、そこでAIによって自動で画像生成された後、複数のスマートフォンに同時に映像配信される仕組みになっている。「スマートフォン1台に4K映像クラスの通信」が必要になるため、大人数が利用する場合、KDDIがもつ大容量データの高速転送が可能な5Gミリ波のバックボーンが活きてくるという。

「ロボットを出して」などと指示すると、クラウド側でCG映像を生成
高輪ゲートウェイシティのTHE LINKPILLARを背景にCGを合成している