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KDDI、信頼できる専門メディアと対話する新AIサービス「Buffmee」

Buffmee

 KDDIは、AIサービス「Buffmee(バフミー)」を7月28日にスタートした。

 Buffmeeは、書籍・雑誌・Webメディアなど約150のコンテンツを情報源として、必要な情報の検索や要点整理を行なったり、学びや趣味の具体的な提案を行なったりしてくれる対話型のAIサービス。Google Cloudのプラットフォームを活用して提供される。

 コンセプトは“あなたが成長するAI”とされており、サービス名称については、ゲーム内での能力強化効果を意味する「バフ(buff)」に由来し、“できる経験を積み重ね、成長する。能力をあげるバフ(Buff)を私(me)にかける。”という意味が込められているとのこと。

 利用料は、1日あたりの利用回数に制限のある無料プランと、機能を無制限で利用できる月額980円のプレミアムプランの2種類が用意されている。サービスの提供開始を記念して、申込日から1年間プレミアムプランを無料で利用できるキャンペーンも実施される。

料金体系

 同日開催された発表会では、事業創造本部長の長谷川渡氏と事業創造本部 AIプロダクト部長の木村塁氏によるプレゼンテーションが行なわれた。

事業創造本部長の長谷川渡氏

 長谷川氏は、生成AIがもたらす“AI前提社会”の負の側面に対する強い危機感を背景として語った。同氏によると、情報が爆発的に増える中で人間の情報処理能力が追いつかず、AIによる情報の選別に頼りきることで「AIフィルターバブル」に陥る危険性があるという。

 さらに同氏は、ツールに頼るほど脳活動が低下し、便利さと引き換えに人間の考える力そのものが衰えていく「デスキリング」への懸念も指摘。「使うほどに弱体化していくこの負のスパイラルこそがAI前提社会の本質的な社会課題」と警鐘を鳴らす。これらの課題を解決し、AIに任せながら自分の成長へとつなげる体験を創出することが、Buffmee開発の原動力になっているという。

 また、AIによる情報の無断利用というクリエイター側の課題もある。長谷川氏は「権利者から収益の機会を奪うことは非常に問題だ」として、作者が思いを込めて書いた書籍を他の情報と無作為に混ぜ合わせてAIに回答させるのではなく、その著者の考えを通してAIと壁打ちできるような環境を作ることが新しい価値につながると語る。コンテンツを提供するメディア側に対しては、AIの回答に利用された分に応じて利益を分配するレベニューシェアのビジネスモデルでパートナーシップを構築している。

 サービス開始時点では、レシピ本の「オレンジページ」や翔泳社の資格学習本、「鉄道ファン」、携帯電話関連の最新ニュースを伝える「ケータイ Watch」など、出版社から許諾を得た良質なコンテンツを情報源として取り揃え、利用者が複雑なプロンプトを考える必要なく、検索、要約、分析、画像生成、提案、問題演習、フラッシュカードという7つの機能ボタンから直感的にAIの力を引き出すことも可能となっている。

 サービスの今後の進化について、木村氏はAIを通じて「読む体験」そのものを再デザインしていく、という方向性を示す。その上で現時点で検討しているいくつかのアイデアを提示した。

事業創造本部 AIプロダクト部長の木村塁氏

 雑誌のバックナンバーなど、膨大な情報ソースから、ユーザーの関心や現在地にあわせてAIが最適な記事を抽出し、自分だけのオリジナル特集を作り出す「オンデマンドマガジン」、ユーザーとの対話履歴から理解度を把握し、学習全体を最適化する「学びダッシュボード」、電子書籍による読書体験にAIを組み合わせ、難解な部分を解説してくれる「読みながらAI解説」といった機能の提供を検討しているという。

 現状ではスマートフォン向けのサービスとなっているが、将来的にはWeb版を用意することでPCなどからも利用できるようにしたり、他のAIエージェントと連携して機能を呼び出す仕組みを用意したり、利用シーンの拡大についても視野に入れながら開発を進めているとのことだ。