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AIロボットの思考をリアルタイムに可視化する「AT-SYNAPSE Web Console」
2026年7月24日 12:41
アトラックラボは7月24日、AI自律制御システム「AT-SYNAPSE」向けユーザーインターフェイス「AT-SYNAPSE Web Console」とLLMエージェントをデスクトップPCで動作させ、MCP対応アプリからロボットへ接続する「Brain on Desktop」のユーザーインターフェースを開発したと発表した。
AT-SYNAPSE Web Consoleでは、ロボットのカメラ映像、バッテリー電圧、車輪回転数、障害物情報に加え、LLMが「何を認識し、どのように判断し、なぜその行動を選択したのか」をタイムスタンプ付きで表示する。
AT-SYNAPSE Web ConsoleとBrain on Desktopを組み合わせることで、カメラ画像の取得やROS 2ツールの呼び出しなど、一連の処理を確認しながらAIロボットを開発・検証できる環境を実現した。
開発の背景
従来のロボット開発では、カメラ映像、センサーデータ、モーター状態、AIの処理結果などを、それぞれ異なるツールや画面で確認する必要があり、異常や誤動作が発生した際に、機体側の問題なのか、AIの認識や判断に原因があるのかを切り分ける作業に時間を要していた。
特に、作業従事者と同じ空間で稼働するフィールドロボットは、機体状態の監視だけでなく、AIの判断過程を確認できることが、安全性や信頼性を確保する上で重要となる。
そこで同社は、AI自律制御システム「AT-SYNAPSE」の認識・判断・行動を分かりやすく可視化し、開発から実証実験、現場運用まで一貫して利用できる操作・監視環境として「AT-SYNAPSE Web Console」と「Brain on Desktop」を開発した。
AT-SYNAPSE Web Consoleとは
Webブラウザ上でロボットのカメラ映像や機体状態、AIの思考ログを確認できるユーザーインターフェース。ROS 2およびWebSocketを介してロボットと接続し、現場から離れた場所でも、ロボットの状態をリアルタイムに把握できる。
専用アプリケーションを必要とせず、Webブラウザからアクセスできるため、開発者だけでなく、実証実験の担当者や現場の運用者も同じ画面を利用できる。
AT-SYNAPSE Web Consoleの特徴
ロボットの『思考』をテキストでリアルタイムに可視化
AT-SYNAPSE Web Consoleの「WHAT THE ROBOT IS THINKING」パネルには、LLMが受け取ったカメラ画像の解釈、周囲状況の判断、行動選択の根拠が、タイムスタンプ付きのログとして逐次表示される。
ロボットが単に動作した結果だけでなく、「何を見たのか」「周囲をどのように認識したのか」「なぜその行動を選択したのか」まで確認できる。
機体状態を一画面で一元管理
AT-SYNAPSE Web Consoleでは、ロボットの主要な状態情報を一画面に集約して表示する。主な表示項目は以下の通り。
- カメラ映像
- バッテリー電圧
- 左右車輪の回転数(RPM)
- 障害物までの距離
- 障害物が存在する方向
- ロボットとの接続状態
- AIの思考ログ
機体の映像、電源状態、走行状態、周囲の安全状況を同時に確認できるため、現場から離れた場所でも、ロボットの状態を把握しやすくなる。
「脳」の置き場所を選ばないBrain on Desktop UI
AT-SYNAPSEは、LLMエージェントをロボット本体に搭載するだけでなく、デスクトップPC上で動作させる「Brain on Desktop」にも対応。Claude DesktopなどのMCP対応アプリからロボットへ接続し、LLMエージェントがROS 2の各機能をツールとして利用できる。
Brain on Desktopでは、主に以下の処理を実行・確認可能。
- ロボットのカメラ画像取得
- 画像内容の認識・説明
- 周囲状況の判断
- ROS 2ツールの呼び出し
- ロボットへの動作指示
- 音声による応答
- 思考ログのWeb Consoleへの配信
各ツールの呼び出しと実行結果を処理の流れに沿って処理するため、LLMエージェントがどの情報を取得し、どのような手順でロボットを動かしたのかを把握できる。
ロボットの「脳」を高性能なデスクトップPCや外部コンピューターで動作させられるため、機体側の計算資源に制約されず、さまざまなLLMや開発環境を活用可能となる。
ROS 2・MCP・Webブラウザを統合
AT-SYNAPSE Web ConsoleとBrain on Desktopは、NVIDIA Isaac Simを用いたデジタルツイン開発環境との連携にも対応する。
AT-SYNAPSEとNVIDIA Isaac Simを組み合わせることで、ロボットが仮想空間内で取得したカメラ画像やLiDAR、オドメトリなどの情報をLLMが認識し、自律移動や障害物回避、安全停止などを判断する一連の処理を検証できるようになる。
思考ログと機体状態の統合表示で安全性・信頼性を向上
AIの思考ログと機体状態を同じ画面で確認できるため、想定外の判断や誤動作の兆候を早期に発見しやすくなる。
例えば、ロボットが障害物を認識した際に、「カメラには何が映っていたのか」「障害物センサーはどの距離を検出したのか」「LLMはその状況をどう解釈したのか」「どのような理由で停止や回避を選択したのか」を一連の情報として表示する。
開発・実証実験・現場運用まで同じUIを活用
AT-SYNAPSE Web Consoleは、開発段階のデバッグだけでなく、PoC、実証実験、現場でのロボット運用にも利用可能。開発中に使用した監視・確認環境を、実証実験や導入後の運用に活かせるため、用途ごとに異なる監視システムを構築する必要がない。
NVIDIA Isaac Simと組み合わせた仮想空間での検証にも対応
AT-SYNAPSE Web ConsoleとBrain on Desktopは、NVIDIA Isaac Simを用いたデジタルツイン開発環境との連携にも対応する。
AT-SYNAPSEとNVIDIA Isaac Simを組み合わせることで、ロボットが仮想空間内で取得したカメラ画像やLiDAR、オドメトリなどの情報をLLMが認識し、自律移動や障害物回避、安全停止などを判断する一連の処理を検証できるようになる。
想定する活用分野
AT-SYNAPSE Web ConsoleおよびBrain on Desktopは、以下のようなロボットの開発・運用を想定している。
- 物流倉庫や工場内を移動する搬送ロボット
- 医療施設や公共施設の案内・巡回ロボット
- 建設現場やインフラ施設の点検ロボット
- 災害現場や危険区域へ進入する調査ロボット
- 農業・林業・屋外作業向けフィールドロボット
- 遠隔監視・遠隔支援を行うアバターロボット
- LLMを活用した次世代サービスロボット
今後の展開
同社では、「AT-SYNAPSE Web ConsoleとBrain on Desktopを、自社開発のフィールドロボット『AT-CART8』をはじめ、ドローン(UAV)、無人車両(UGV)、無人船舶(USV)などへ順次展開してまいります。また、AT-SYNAPSEおよびNVIDIA Isaac Simとの連携を強化し、仮想空間での開発・検証から実機による評価、現場運用までを同じソフトウェアとユーザーインターフェースでつなぐ開発環境を整備します。さらに、ロボット導入を検討する企業、システムインテグレーター、研究機関に対しても、AIの判断根拠と機体状態を可視化できる開発・運用基盤として提供を進めてまいります。『AIが見て、考え、判断し、その理由を人に説明できるロボット』の実現を通じて、人とAIロボットが安心して協働できる環境づくりを目指します」としている。






































