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孫正義氏「2040年、AIの経済規模は全世界のGDPの20%、7,000兆円」

SoftBank World 2026を開催

基調講演を行なった、ソフトバンクグループ代表取締役会長兼社長執行役員の孫正義氏

 ソフトバンクは、AXソリューションからフィジカルAIに至るまで、同社のAIへの取り組みなどを発表するイベント「SoftBank World 2026」を開催した。冒頭、ソフトバンクグループ代表取締役会長兼社長執行役員の孫正義氏による基調講演が行なわれた。

 孫氏は「AI革命」について語り始めた。「1995年にインターネット改革が起きたが、儲けられないと言われた。いまAI革命が起きたが、インターネット革命の時と同じ失敗を繰り返さない方が良い」と切り出し、最初の20年でトップを取らなければならないとし、この20年が勝負と考え、準備していかなければならないと語った。

AI産業が史上最大の産業となる

 続けて数値を根拠に2040年の「AIの世界」のビジョンを描いて見せた。AIの経済規模は全世界のGDPの20%、7,000兆円となると予測。ちなみに、インターネット革命での経済規模は世界のGDPの約1%、広告の世界の置き換えが行なわれるに留まったと振り返り、AI革命ではすべての分野において置き換わるため、ものすごく大きな規模感となる。

2040年の世界のGDPにおけるAIのシェアは7,000兆円と試算

 すでにAIエージェントの時代が到来しているが、社会人1人が約100個のタスクを持って作業を続けている中で、全てがAIエージェント(それらが搭載されたロボットやヒューマノイド)に置き換わり、2040年には100兆個のAIエージェントがそれぞれが自立しやりとりを行ない、24時間休みなく働くこととなる。これまでの人間中心の世界からAIエージェント中心の社会へとシフトし「ロボットが中心の労働力となる。世の中の景色は完全に変わる」と語った。

2040年には100兆AIエージェントとなり、10億体ものヒューマノイドで埋め尽くされると予測

 これらのAIエージェントやヒューマノイドの処理は膨大なものとなるが、2040年のデータセンターの規模は「3TW規模となる」と孫氏は語る。これは現在の世界の発電量の1.8倍で、ロボットやヒューマノイドの稼働を含めるとほぼ2倍となる。孫氏はこのエネルギー源について「現実的にはガス発電だと思うが、AIによる進歩も踏まえ、フュージョン発電(核融合発電)が来ると思う。クリーンで安全な発電で、炭素社会や地球温暖化などの問題はウソのように無くなると思っている」と続けた。

 そしてここから、1TW規模のデータセンターが毎年増えていくと予測。また、コンピューターの処理能力は10の40乗となるQuetta FLOPSとなる。これらの時代に向け投資を行なっていくわけだが、孫氏は年間5兆ドル(800兆円)の投資が必要だと語る。かなりの額となるが、孫氏は「7,000兆円の売り上げを取りに行く中で、800兆円の投資は問題ない」と続けた。

2040年には3TWのAIデータセンターが必要で、その後毎年1TW増えていくとしている
AI Computeの処理能力は上がり続ける
AIインフラには年間5兆ドルの投資が必要

 AIエージェントの世界となる中で、人間はどうすればいいのだろうか? 孫氏は「自らをAIエージェント化させて育てて、その分身(AIエージェント)が24時間仕事をしていく。そして自分は、1番やりたいことをすればいい。営業が好きなら営業、企画が好きなら企画、テニスが好きならテニスをすれば良い」と語った。

自らのAIエージェント化を行ない、「人間の進化」の道を選ぶ

 最後に会場に足を運んだ経営者に対し「3年スパンで、AIで何ができるのかを、コストを考えながらビジョンを持って進めればいい。自分の業態の得意な分野の知見やデータはたくさん持っているわけだから、得意分野でとことんAI化を進めれば良い。AIが仕事を奪うのではない。AIを使う会社に仕事を奪われる。AIを味方につける」と語り締めくくった。

経営者の役割はビジョンを持ちAI導入により進化を進めること
AI導入により、どれだけリターンが得られるのかを計算することが大切
孫氏「得意分野でとことんAI化を進めれば良い」