ニュース

三菱UFJと日本IBMら4社が戦略提携、AIで金融システム開発・運用を変革

 三菱UFJ銀行、三菱UFJインフォメーションテクノロジー、レッドハット、日本アイ・ビー・エム(以下、日本IBM)の4社は、AI駆動型開発を金融システム全体に本格適用することを目的とした戦略的パートナーシップを締結したと発表した。

 同パートナーシップでは、設計・実装・テストといったシステム開発工程だけでなく、運用・保守を含むシステムライフサイクル全体にAI技術を組み込み、金融システムの開発・運用の在り方を抜本的に変革することを目指す。

同パートナーシップで目指す変革

 4社は同パートナーシップを通じて、現行サービスの維持・保守に多大な工数を要してきた従来型の開発手法から脱却し、設計・実装・テストといった開発工程全体をAIが支援・自動化する「AI駆動型開発手法」へ転換する。

 また、三菱UFJ銀行が先行して進めてきた「開発モダナイゼーション」で得られた知見を活かし、分散系システムのみならず、メインフレーム領域におけるAI技術の適用範囲を拡大することで、全プラットフォームにわたる開発効率と品質の抜本的な向上を図る。

 さらに、システム開発に限らず、運用・保守の領域にもAI技術を本格的に適用し、可観測性の向上や自動化を通じて、システムライフサイクル全体の最適化とレジリエンスの強化を実現していく。

同パートナーシップに参画する各社の取り組み内容

三菱UFJ銀行、三菱UFJインフォメーションテクノロジー

 三菱UFJ銀行は、IT子会社である三菱UFJインフォメーションテクノロジーを通じて開発人材の流動性向上のための開発モダナイゼーションや、システム領域におけるレジリエンスの向上を目的とした運用高度化の取り組みを進めてきた。

 これらの取り組みを基盤に、品質確保に大きな人的負荷が伴っていた開発手法を進化させ、AI駆動型開発手法への転換を積極的に推進すべく、レッドハットおよび日本IBMと協働で実証・実装を進めている。

レッドハット

 同社は、Red Hat OpenShiftやRed Hat AIを含む同社のハイブリッドクラウドプラットフォーム全体で、AI駆動型開発をベースにした新たな開発手法の標準化を共同で推進している。

 さらに、パブリッククラウドとローカル環境の双方におけるAI活用を対象とし、セキュリティおよびガバナンス要件を踏まえた包括的な検討を進めている。

日本IBM

 AI専門家チーム(AI Lab)が三菱UFJ銀行の勘定系システムモダナイゼーションプロジェクトを始めとする複数のシステム開発プロジェクトに参画し、AI適用によるシステム開発を共同で実施している。

 さらに、同社の持つコンサルティング力、テクノロジー、知見を最大限に活用し、IBM Bobなどに代表される開発領域でのAI活用の知見も踏まえながら、システム開発および運用領域におけるAI技術の適用可能性を検討している。

 あわせて、三菱UFJ銀行での次世代運用検討にも参画し、レジリエンス向上を実現するアーキテクチャの検討を推進している。

 今後について4社は、同パートナーシップを通じて得られる知見や成果を継続的に発展させ、三菱UFJ銀行での金融システムの変革を着実に進めるとともに、金融業界全体のシステム開発・運用の新たなモデルを確立していくとしている。