ニュース

ソフトバンクと藤枝市、自治体の窓口業務効率化に向けた実証を開始

 ソフトバンクは、静岡県藤枝市と連携し、ソブリン性を備えたクラウドサービス「Cloud PF Type A」とSB Intuitionsが開発する国産生成AI「Sarashina」を活用したナレッジ検索システムを構築し、自治体の窓口業務効率化に向けた実証を開始する。実施期間は、2027年3月まで(予定)。

 同実証では、市民課、地域包括ケア推進課および福祉政策課を対象に、法令や通知、業務マニュアルなどを横断的に検索できるナレッジ検索システムを構築。職員が必要な情報やその根拠を迅速に確認できるほか、Sarashinaの回答案や住民向け説明文の作成を支援することで、業務効率化と住民サービス向上を目指す。

 また、国産生成AI「Sarashina」とRAGを活用し、職員の業務負担の軽減や回答品質の向上に加え、根拠情報に基づく回答生成による説明責任の確保やハルシネーションの抑制を図り、自治体業務における国産生成AI活用の有効性を検証する。

 なお同実証は、総務省が公募した「公共分野における信頼できるAIを用いた開発実証事業」で、同社の提案が採択されたため実施する。

実証事業の概要

 同実証では、ソブリン性を備えたクラウドサービス「Cloud PF Type A」上に、国産生成AI「Sarashina」とRAG技術を活用したナレッジ検索システムを構築し、市民課、地域包括ケア推進課および福祉政策課の業務を対象に検証を行なう。

 業務での最終的な判断は職員が担当することを前提に、法令や通知、自治体が保有する業務マニュアルなどを横断的に検索し、その検索結果を根拠として国産生成AIが回答案や住民向け説明文を生成する。また、回答の根拠となる参照資料や該当箇所を提示することで、自治体業務に求められる説明責任と回答の信頼性の向上を図る。

 なお同実証は、7月から対象職員向けの生成AI研修や業務ヒアリングを順次実施し、9月から実証環境を活用した検証を開始する予定となっている。

対象業務

  • 市民課:窓口手続き対応、条件確認業務
  • 地域包括ケア推進課:介護事業所への指導内容整理、根拠確認業務
  • 福祉政策課:生活保護申請に係る要件確認、説明文作成業務

主な検証内容

  • 法令、通知、内部マニュアルなどを横断的に検索するRAG基盤の有効性の検証
  • 国産生成AIによる回答案および説明文の作成支援
  • 根拠情報の提示による説明責任および信頼性向上の検証
  • 国産生成AI「Sarashina」と海外生成AIの比較評価
  • 業務効率化および住民サービス向上に向けた効果検証

今後の展開

 同社では、今後の展開について以下のように述べている。

「本実証を通して、自治体業務に適した国産生成AI活用モデルの確立を目指します。実証で得られた知見を活用し、自治体業務に求められる回答精度や説明可能性の向上に取り組むとともに、国産生成AIのさらなる高度化を推進していきます」。

「また、自治体業務で活用可能なナレッジ管理やRAG構成に関する知見を蓄積し、将来的には全国の自治体への展開も視野に入れながら、公共分野における国産生成AI活用の促進と行政DXの推進に貢献していきます」。