日沼諭史の「AI活用入門塾」
「マークダウン」って何? 軽く覚えておきたい書き方ルール
2026年5月15日 07:00
なんかよく分からない記号が付いてくる?
AIツールの普及に合わせて、にわかに注目度が高まってきているのが「マークダウン(Markdown)」と呼ばれるファイル形式、あるいはテキストの記述方式です。
たとえば「#」や「**」のような記号が行頭に付いていたり、文章の一部を囲むように挿入されていたりするのを見たことがあるのではないでしょうか。
これはそのテキストの作成者が「なんとなくきまぐれに付けたもの」ではありません。これらの表記に対応するビューワーで見たときに、見出しと本文を区別できるように色分けしたり、文字サイズを変えたりと、視覚的に分かりやすくするためのものです。
たとえて言えば、Microsoft Wordのような書式付きテキストを、プレーンテキストで表現できるようにしたものがマークダウン記法なのです。
マークダウン記法は20年以上前から開発現場のドキュメント作成やブログ作成など一部の界隈で使われてきました。一般的なテキストエディタで整形表示可能なテキストが簡単に書けること、HTMLへの変換に都合が良いこと、といった理由があったものと思われます。
そんななかで近年、AIチャットがテキスト表示の方法としてマークダウンを採用したことで、多くの人の目に留まりやすくなり、注目されるに至りました。
マークダウン記法を知らないユーザーからすると「なんかゴミみたいな文字が付いてきた」と思ってしまいがち。ですが、AI時代の今、マークダウンはいろいろな場面で役立つので、ルールを軽くでも覚えておくと良さそうです。
たとえばAIにチャットで指示を出すとき、マークダウンで入力するとAIがより的確に判断できる場合があります。AIによるプログラム開発で設計書などのドキュメントを作成してもらうと、基本的にはマークダウンファイルになるので、読み方・書き方を理解しておくとAIとのやり取りも楽になるでしょう。
覚えておくと便利なマークダウンの代表的な記述ルール
マークダウンはシンプルに記述できるものですが、すべてのルールをマスターしようと思うとそれなりに大変です。なので、ここでは最低限知っておくと良いもの、5種類ほどに絞って紹介します。
タイトルと見出し
行頭に「#」(シャープと、直後に半角スペース)を付けると、その1行は見出しとして扱われます。「#」の数によって見出しレベルが変わり、たとえば「# タイトル」「## 大見出し」「### 中見出し」「#### 小見出し」といったように表現可能です。
## 見出し1
### 見出し2
#### 見出し3
文字列の強調
文字列を「**」(2個のアスタリスク)で囲むと強調文字列として扱われます。人間が視覚的に気付きやすくなるだけでなく、明確に注意を払うべきこととしてAIに伝えたいときにも使えます。
箇条書きとチェックリスト
行頭に「-」(ハイフンと、直後に半角スペース)を付けると、その1行は箇条書きとして扱われます。また、その後に角括弧([ ])を付けるとチェック(タスク)リストになります。
チェックリストでは下記のように角カッコ内に記号を入れることで「未完了/進行中/完了」を表現できます。また、箇条書きはネストする(1段下げてサブ項目にする)ことも可能です。
- [x] 完了した項目
- [~] 進行中の項目
- [ ] 未完了のサブ項目
- [x] 完了したサブ項目
ファイル名やURL、コードなど
文字列を「`」(バッククォート)で囲むとファイルやURL、もしくはプログラムコードの一部などを表すものとして扱われます。テキスト本文にそのままファイル名などを記述すると見分けが付きにくくなる場合がありますが、これで囲めばはっきり区別できます。
必須ではないけれど、知っておくとAI活用の助けに
AIとやり取りする際に、これらの表記ルールを必ず守らなければいけない、というわけではありません。ベタでテキスト入力しても、AIが人間と同じように「いい感じに」判断して読み取ってくれることが多いでしょう。
ただ、できるだけAIに誤解されないように指示したいときには、マークダウン記法を用いると効果的な場合があります。AIが作成するドキュメントではマークダウンが頻繁に使われるので、人間の側でも理解できるようにしておくとAI活用の助けになるはずです。




































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