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植生推定AI×データで解明した品川の生態系、NTTグループの7社が実証

 NTTアーバンソリューションズ、NTTドコモビジネスをはじめとする7社は、「NTTネイチャーポジティブ事業ビジョン」にもとづき、NTTドコモビジネスが提供する「自然資本モニタリングソリューション」を活用し、NTT都市開発が運営・管理する「品川シーズンテラス」および隣接した緑地や水辺空間を対象とした実証を5月~7月の期間に実施した。

 同実証の結果、品川港南エリアで、生物が移動・生息できる自然環境のつながりである「エコロジカルネットワーク」が形成されていることが確認された。

同実証の概要と結果

品川シーズンテラスを含む品川港南エリアにおいて、エコロジカルネットワークの形成を確認

 2015年に開業した品川シーズンテラスは、大規模複合施設。建物の開発段階から、生物の誘致種を定めた豊かな緑地を設計・配置したことで、2026年現在でも、多種多様な生物の生息が確認されている。

 同実証では、品川港南エリアを中心とした範囲において、生物多様性スタートアップ企業であるバイオームが開発した、市民参加型調査のいきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」で観測した生物ビッグデータと環境情報を組み合わせ、統計学的に生息範囲を推定する「種分布モデリング(SDM)」により、誘致期待種や重要種を含む30種の生物の生息のしやすさを推定した。

 また、品川港南エリアに生息する30種のうち26種類について、品川シーズンテラスおよび周辺の緑地や水辺空間が生息適地であると推定され、生物が大小さまざまな緑地を経由しながら移動できることが分かった。

種ごとのエコロジカルネットワーク分析(モンキチョウ、チョウトンボ)

 さらに、種ごとのエコロジカルネットワークを足し合わせた「生物の移動しやすさ推計」(対象:30種)により、生物の移動経路を可視化した結果、特に、品川シーズンテラスは臨海部における生物移動経路の中継拠点として機能し、南北方向に連続する生息空間の連結性を維持・向上するうえで重要な役割を果たしていることが明らかになった。

 これらの結果から、品川シーズンテラスの緑地は生物の生息地としての機能に加え、周辺の緑地と連続するエコロジカルネットワークの重要な結節点であることが示された。

 なお、NTTアーバンソリューションズ総合研究所は、実証フィールドの植生・生物種に関する既往調査・評価結果の整理、および既存モニタリング手法との比較検討を実施し、同技術の有用性を確認した。

「エコロジカルネットワーク」の形成状況および「生物の移動しやすさ推計」

「自然資本モニタリングソリューション」の活用により、生態系ネットワークの形成等を推定

 同実証における「エコロジカルネットワーク分析」や「生物の移動しやすさの推計」は、NTTドコモビジネスが5月より提供を開始した同ソリューションを活用して実施した。

 同ソリューションは、指定エリアにおける植生や生物種の状況を、広域かつ効率的に可視化・分析するICTソリューションであり、NTTドコモソリューションズが開発した衛星画像データをもとにした植生推定AIと、バイオームが保有する日本最大級の生物ビッグデータを組み合わせることにより、植生の状況、生物種の分布状況・存在確率などを推定し、地図上に可視化するとともに、分析・考察情報を提供する。