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Arm、インフラ、CPU、ロボット分野における新たなAI技術を発表

 Armは9月8日にオンラインイベント「Arm Everywhere China」を開催した。同イベントでは、「Neoverse CSS N4」「CSS for Mobile 2」「Arm Total Design for Physical AI」の3つのテーマを掲げ、同社のエージェント型AIを支えるコンピューティングプラットフォームを発表した。

Neoverse CSS N4およびAGI CPUでエージェント時代に向けたAIインフラを拡張

 まず、エージェンティックAIの需要に対応する新たなAIインフラとして、「Neoverse CSS N4」および「Arm AGI CPU」を発表。AIが推論から行動へと移行するにつれ、データセンターでのCPUの計算負荷が増加している。Neoverse CSS N4およびArm AGI CPUは、これに対する選択肢となる。

 Neoverse CSS N4は、スループット効率に最適化されたカスタムシリコンを構築するための設計基盤で、最大128コアを搭載し、LPDDR6メモリやPCIe Gen 7に対応している。前世代のNeoverse CSS N3と比較して、最大2倍のパフォーマンス、ワットあたり最大1.25倍のパフォーマンス、最大1.75倍のメモリ帯域幅を実現する。

 Arm AGI CPUは、高い応答性が重視されるエージェント型AI向けに設計されたCPU。OpenAI、Meta、Google Cloud、Microsoft Azureといった企業がすでにArm上でのエージェント型AIをサポートしている。

新たなコンピューティングプラットフォーム「Arm CSS for Mobile 2」を発表

 次に、新たなコンピューティングプラットフォーム「Arm CSS for Mobile 2」を発表。Arm CSS for Mobile 2は、エージェント型AIとモバイルグラフィックス向けのプラットフォーム。同プラットフォームは、専用のニューラルアクセラレータを搭載したGPU「Arm Mali G2-Ultra NX」と、SME2ユニットを2つ備えるCPUクラスター「Arm C2」で構成される。

 Arm Mali G2-Ultra NXは、ニューラルグラフィックスの電力あたりの処理性能が従来比で最大4倍に引き上げられ、従来のグラフィックス処理性能も最大14%向上した。

 Arm C2は、高性能コアの「C2-Ultra」と高効率コアの「C2-Pro」を組み合わせている。前世代の「C1-Ultra」と比較して、C2-UltraはAI性能が最大1.7倍、シングルスレッド性能が15%向上し、同一性能時の消費電力を最大38%削減した。また、SME2ユニットを2つに増やしたことで、小規模言語モデルの処理速度が70%向上している。

 ハードウェアの提供にあわせ、ソフトウェア開発者向けに「Arm KleidiAI」や「Arm Neural Graphics Development Kit」を提供し、モデルやツールに一括してアクセスするための「AI Portal」を開設した。

エコシステムを結集し、フィジカルAIの次の段階を構築・定義

 最後に、自律型システムの開発を加速させ、技術統合の複雑さを軽減する目的で「Arm Total Design」をフィジカルAIの領域へと拡張したと発表。「Arm Total Design for Physical AI」には、AWSやHugging Faceなど80社以上の企業が参加している。あわせて、ロボットの機能を定義し向上させるための共通言語となる「Robotics Capability Framework」を導入した。

 自動運転車とロボットは、知覚やAI処理、リアルタイム制御などで共通の課題に取り組んでいる。OEMやパートナー企業は、統合リスクを低減し、ワークロードを最適化し、概念実証から導入への移行を迅速化する必要がある。

 Arm Total Design for Physical AIは、ソフトウェアやAIモデル、仮想プラットフォームやデジタルツインなどの専門知識を結集し、ソリューションの早期開発と検証を可能にする。この技術スタック全体にわたる協力体制の効果は、自動車分野においてすでに表われている。

 一方、ロボット工学は急速に進歩しているが、業界には高度化するロボットの能力を記述し、比較し、伝達するための共通の手法がまだ確立されていないため、ロボットシステムの設計、統合、拡張が困難になっている。

 新たに導入したRobotics Capability Frameworkは、ロボットの高度化レベルを定義し、遅延や電力制約、安全性などのシステム要件と現実の用途を結びつける。初期構造はエコシステム全体のフィードバックを反映して構築されており、今後も複数企業と協力して策定を進める。