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宿泊施設向け「Tripbox AIメール」、ホテルおかだでの検証を経てリリース

宿泊施設向け「Tripbox AIメール」

 トリップエックスは4月7日、宿泊DXプラットフォーム「Tripbox」の新プロダクト「Tripbox AIメール」の提供を開始した。

 Tripbox AIメールは、旅館・ホテル向けのサービス。箱根の宿泊施設「ホテルおかだ」での検証を経てリリースされたもの。宿泊施設が利用しているメールアドレスをIMAPなどと連携することで、TripboxのAIを用いたメール対応を行なえるプロダクト。宿泊業に特化した生成AIが、問い合わせ内容に応じてFAQ、館内ルール、テンプレートなどを参照し、返信ドラフトを自動生成する。

 スタッフは内容を確認し、必要に応じて修正、送信するだけで対応可能。日本語で編集した内容は多言語変換されるので、外国語対応の負担軽減にもつながる。また、スタッフが返信文を修正するたびに生成AIが自動学習するため、使い続けるほど施設固有の言い回しやルールが反映され、返信精度も向上する。

「Tripbox AIメール」の特徴

Tripboxメール自動返信リリースの背景

 2025年の訪日外国人数は約4,268万人と過去最高を更新し、旅館・ホテルのフロント・予約担当者が受け取る問い合わせメールも増加傾向にある。本プロダクトの実証実験を実施したホテルおかだでは多い月で1,500件超(国内1,000件・海外500件)のメールが届いており、その約33%が外国語対応を伴うもの。

 一方、宿泊施設が抱える人手不足は構造的な問題となっている。宿泊業では7割超の施設が「人手不足を感じている」と回答しており、接客・給仕職の有効求人倍率は全産業平均を上回る水準で推移している。

 こうした状況下で、外国語メールへの対応には翻訳・予約情報確認・文面作成を一から手作業で行なう必要があり、ホテルおかだでは、多言語対応を含めたメール業務が1日4時間超に達する日もあったという。外国語対応は語学力のある特定スタッフに集中しやすく、国内外の複数OTAからのメールをアドレスごとに使い分ける手作業と相まって、繁忙期の返信遅延や対応品質のばらつきを招いていた。

 訪日外国人が「旅行中に困ったこと」として「施設スタッフとのコミュニケーション」を上位に挙げており、返信の遅れや品質の低下はクチコミ評価や再訪意向にも直結。人員増強では解決しきれないこの課題に、AIによる現場実装型の対応が求められている。