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国産生成AI基盤モデル「PLaMo 3.0 Prime」がβ版から正式版へ

 Preferred Networksは6月22日、国産AI基盤モデル「PLaMo」の最新フラッグッシップモデル「PLaMo 3.0 Prime」の正式提供を開始した。

 PLaMo 3.0 Primeは、3月に発表した「PLaMo 3.0 Prime β」(以下、β版)をもとに、モニター利用や社内評価を通じて得られた知見を反映し、企業の利用で実用性を高めたモデル。

 API経由またはオンプレミスでの利用が可能で、論理的思考を必要とする複雑なタスクに対応する「Reasoning」モデルと、応答速度の早い「Non-reasoning」モデルを提供している。

 Reasoningモデルは、複数の条件を整理しながら段階的に結論を導く能力に優れており、複雑な指示への対応、数理・アルゴリズム問題、専門性の高い質問応答、業務上の意思決定支援などに適している。

 Non-reasoningモデルは、深い推論よりも応答速度が重視される用途に適しており、社内文書の要約、定型的な問い合わせ対応、情報抽出、分類、チャットボットなど、幅広い業務で効率的に活用できる。

 またコンテキスト長を256kに拡張し、これまでにない長文の処理やエージェントで利用できるようになった。

PLaMo 3.0 Primeの主な特徴

  • 推論力・精度の高いReasoningモデルと、応答速度の速いNon-reasoningモデルをAPIまたはオンプレミスで提供。企業の用途に応じて選択が可能
  • 独自開発のトークナイザによりトークン効率を高め、コストパフォーマンスが向上
  • 複雑な指示への対応、段階的推論、数理・アルゴリズム問題への対応力を強化
  • コーディング性能、ツール利用性能を高め、対応コンテキスト長を64kから256kに拡張することで、AIエージェントとしての実務利用に対応
  • 独自データセットに加え、日本語の業務文書や対話、専門領域での利用を想定した学習・評価を行ない、日本語での自然な文脈理解、論理展開、業務利用に必要な指示追従性能を向上
  • 危険な情報やセンシティブな情報に対する安全性が向上
  • 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)との共同研究で得られた事前学習モデルをベースに開発した、国産生成AI基盤モデルPLaMoの最新フラッグシップモデル

 PFNが収集した複数の日本語ベンチマークの平均スコアとその評価にかかる推論・応答のコストでPLaMo 3.0 Primeと各モデルを比較。グラフの左上に行くほど日本語力が高く、推論コストが低いことを示し、コストパフォーマンスに優れる。各点にはスコア/コスト/トークン数を記載している。

PLaMo 3.0 Primeは高い日本語性能とコストパフォーマンスを両立

 PLaMo 3.0 Primeは、β版で初導入されたReasoning能力の強化に加え、日本語指示追従性の向上、コード生成・修正、業務システムとの連携など、企業が生成AIを実務に組み込む場合に必要な機能を強化している。

指示した特定の出力形式にPLaMoが追従している例。形式を守っているだけでなく、日本語による説明が簡潔でわかりやすい点も特徴

 PFNの社内評価では、PLaMo 3.0 Primeはβ版およびPLaMo 2.2 Primeと比較して、主要ベンチマークでの性能向上が確認されている。

 また、「Qwen3.6-27B」や「gpt-oss-120b」といった同性能帯のオープンモデルや、「GPT-5.4 mini」「Claude Haiku 4.5」などの同価格帯のクローズドモデルと比較しても、日本語での指示追従、コーディング、ツール利用などの領域で競争力があることを示している。

PLaMo 3.0 Primeは様々な日本語・英語のベンチマーク評価で性能が向上

 さらに、NICTから提供を受けた安全性に関するデータを活用してPLaMo 3.0 Primeの安全性向上に取り組んだ結果、スタンフォード大学基盤モデル研究所が開発・運用する安全性評価ベンチマークスイート「HELM Safety」でも海外モデルと同程度以上の安全性能を達成している。

PLaMo 3.0 PrimeはHELM Safetyの各カテゴリにおいて海外モデルと同等以上の安全性を確認