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組織の構造に沿って運用できるエンタープライズAI基盤「RiN Family」

AIバディ「RiN」を配置可能な組織常駐型AIプラットフォーム

エンタープライズAI基盤「RiN Family」

 Metelixは6月5日、AIエージェントを企業の組織構造に沿って安全に運用するためのエンタープライズAI基盤「RiN Family」をリリースした。

 RiN Familyは、全社・部署・個人の3階層に業務を支援するAIバディ「RiN」を配置できる組織常駐型AIプラットフォーム。先行導入企業では、ヘルプデスク、マーケティング、情報システム、営業支援、経営支援など、RiNの活用領域が部門横断で拡大している。

 現在では20体以上のRiNが本番運用され、ヘルプデスクの一次対応窓口業務をAIが一元的に担当するほか、マーケティングクリエイティブやDLコンテンツの制作数拡大など、実業務における具体的な成果につながっているという。

RiN Familyの特徴 ─ 組織の3階層にAIバディを配置

 単一の共有AIを全社で利用するのではなく、全社・部署・個人という3階層に、それぞれ役割の異なるAIバディを配置できる点にある。

階層名称役割
L1全社共有RiN全社員がアクセスする共通の窓口。社内規程・FAQ・部門横断情報の参照と一次回答
L2部署専用RiN営業・CS・経理・人事・法務・情シス等、部署固有のデータと業務に常駐
L3個人専属RiN個人専属のパートナー。本人の業務文脈・優先度を学習し、上位RiNと連携

安全な運用基盤:機密度の異なる複数のAIバディを一元管理

 上記の表の通り、異なる機密レベルのAIバディを同一組織内で併存・運用しながら、権限管理・データ統制・監査ログ・通信制御・コスト管理を一元的に提供するのが、セキュリティ関門「RiN Gateway」を中核とするRiN Familyの基盤技術となる。情報の混線や権限を越えたアクセスを徹底的に防ぎ、「組織にAIを導入する」段階を超え、「組織でAIを安全に運用する」段階への到達を可能にする。

  • 権限・認証情報の分離管理:RiN毎に分離された認証情報やAPIキーを集中管理
  • 通信先・操作範囲の制御:RiN毎に許可された通信先・データソース・操作範囲を強制
  • アクションログの記録とコスト最適化:全RiNの全アクションを一元的に記録し、監査ログや通信・コストの管理を一元化

長く使える設計:特定のAIモデルや実行技術に依存しない

 特定のAIモデルや実行技術に依存しない設計を採用。企業は用途・コスト・セキュリティ要件に応じて最適な構成を選択でき、特定のAIモデルや実行技術への過度な依存を抑えながら、AIエージェントを長期的・経済合理的に運用できる環境を構築できる。

コスト・速度・信頼性の最適化:AIに、全部を考えさせない

 判断や生成が必要な部分にはAIを使い、定型処理やシステム連携、ログ保存などは専用の実行基盤で処理する設計を採用。AIに任せるべきところと、システムで確実に処理すべきところを使い分けることで、AI活用のコスト・速度・信頼性を最適化している。

提供モデル ─ プロダクトと導入支援を一体で提供

 一般的なSaaS導入では、既存業務をツールの仕様に合わせて見直す場面がある。一方、AIエージェントは組織の中で稼働することが前提であり、業務にAIが寄り添う設計が不可欠となる。

 そのため、RiN Family導入にあたってはプロダクト提供のみならず、Metelixのエンジニアが顧客企業の業務現場に入り、業務理解・RiN設計・システム連携・運用改善まで一気通貫で伴走支援する「Forward Deployed Engineer(FDE)」モデルとして提供する。

今後の展望

 同社は、次のように述べている。

「RiN Familyを『AIエージェントを組織で安全に運用するための基盤』として、日本のエンタープライズ市場に本格展開してまいります。直近1年以内には、Founding Partnerプログラムを通じて獲得した実装ノウハウをもとにし、業界・業種を問わず導入可能な体制を整えます。中長期的には、企業がAIエージェントを長期にわたって安全かつ経済合理的に運用できる基盤として、導入・運用体制の拡充を進めていく予定です」。

「当社は『AIに、全部を考えさせない。人が考える余白をつくる』という思想のもと、人とAIバディが役割分担しながら働く環境を日本の企業に広げてまいります」