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AIエージェントで宇宙に人工生命を創る社会実装プロジェクト「AUTOMATA」

AIエージェントで宇宙に人工生命を創る「AUTOMATA」

 スペースデータは4月10日、AIエージェントを活用し、宇宙での汎用人工生命(Artificial General Life)の創出を目指す社会実装プロジェクト「AUTOMATA(オートマタ)」を開始した。

 AUTOMATAは、AIエージェントを支援ツールから、自己進化・自己複製を行なう「自律的な知的生命」へと転換させることを目的とした社会実装プロジェクト。思想的起源は、1940年代にジョン・フォン・ノイマンが提唱した「自己複製オートマトン(自己複製宇宙機)」にある。宇宙空間での大規模活動には、指数関数的に自己複製する機械こそが最も有効であるというこの理論を、現代のAIエージェントとして再解釈・実装することが、同プロジェクトの出発点となる。

 同プロジェクトでは、研究コミュニティ「シンギュラボ」を通じて、分野・バックグラウンドを問わず広く参画者を募集している。ゴールは、論文の発表ではなく、実際に機能する人工生命システムの構築とし、以下の4つのアプローチで研究・開発を推進するとしている。

・社会シミュレーション(AGENTIC SIMULATION)
 複数のAIエージェントによる仮想社会の構築と観測。AI同士の相互作用から生まれる創発的な社会構造を研究し、宇宙文明の発生プロセスをモデル化。

・人工生態系(ARTIFICIAL ECOSYSTEM)
 組織やコミュニティを「生態系」として捉え、AIと人間のコラボレーションにより、自己進化・恒常性・自己増殖性を持つシステムとして制御可能に。

・自律型ロボット(ROBOT AUTONOMY)
 身体性を持ったAIとして、宇宙環境に適応しながら自ら判断・行動し、自己進化・自己複製を行う自律型ロボット・無人機の設計・開発。

・群知能(SWARM INTELLIGENCE)
 多数のAIエージェントや自律型ロボットが協調し、全体最適を実現する群知能アルゴリズムを開発。仮想空間から宇宙の物理空間への適用。

 最終目標は、あらゆる環境に適応する「汎用人工生命(Artificial General Life / AGL)」の創出。自律的に活動する人工生命は、宇宙や深海といった極限環境において人類のパートナーとなり、人類の生活圏を未踏の領域へと拡張する。それは単なる道具の延長ではなく、自然生命と共生する新たな生態系の誕生で、AUTOMATAはその第一歩として、宇宙における人工生命の基盤技術の確立に挑むとしている。