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日本初、トンネル跡地を活用した20MW規模の地中型データセンター開発

三井不動産ら3事業者が着手、次世代インフラ拠点を2027年末運用開始

日本初の既存トンネルを活用した地中型データセンターイメージ

 三井不動産は、熊谷組、ゲットワークス(以下、事業者)と共同し、神戸市が2005年9月まで造成用の土砂運搬用として活用していたトンネル(以下、既存トンネル)を活用し、日本初となる地中型データセンターの開発に着手する。

 同事業では、既存トンネルが有する冷涼性や高耐震性、外部からの接近が限定されることによる物理的安全性といった特性を活かしながら、事業者の持つ知見や技術を結集し、遊休資産をデータセンターという新たなデジタルインフラに転換し、急速に拡大するGPUサーバー需要や、重要データを安全に保管・運用するためのインフラ需要の高まりに対応していく。

データセンターを取り巻く環境変化と新たな選択肢の提供

 生成AI技術の急速な普及に伴い、高い計算能力を備えるGPUサーバーへの需要が世界的に拡大する一方で、国内ではデータセンター用地や電力の確保、建設コストの高騰、高発熱なGPUサーバーに対応した設備不足などを背景に、インフラ整備が課題となっている。また企業や自治体では、重要データの保護や自然災害への対応力強化の観点から、高い物理的安全性とレジリエンスを備えたデータセンターへのニーズも高まっている。

 そんな中、同社が着目したのはこれまで活用されてこなかった地中空間。地中空間の冷涼性、耐震性、物理的安全性といった特性は、AI時代のデータセンターに求められる環境に適していると考え、同事業の着手に至ったという。

 海外では、地中施設、鉱山跡地、旧軍事施設などを活用したデータセンターの整備が進んでおり、高い物理的セキュリティや災害耐性を強みとして、さまざまな事業者による利用が進んでいる。同社は同事業を通じ、日本でのデータセンターの新たな選択肢として地中空間の活用を推進する。

全国の遊休地中空間を活用した複数拠点展開へ

 同社では、日本各地には役割を終えたトンネルや鉱山跡地といった活用されていない地中空間が存在しており、こうした遊休資産に新たな用途を見出し、地域の新たな価値創造につなげていくことも重要な課題であると考えている。

 同社は同事業を、日本各地に存在する遊休地中空間の新たな活用モデルの第一歩と位置付け、この事業で蓄積する開発・運営・技術ノウハウを活かし、全国各地のトンネルや鉱山跡地などの遊休地中空間を活用した地中型データセンターの複数拠点展開を目指す。

事業コンセプトイメージ

同事業の開発概要~運用開始は2027年末を予定~

 同事業では、熊谷組やゲットワークスと共同して、地下深部に位置する既存トンネルにコンテナ型データセンター設備を設置し、将来的には、最大受電容量20メガワット規模のデータセンターとして運用することを目指している。

 初期開発では、2027年末のサービス提供開始を予定している。生成AI時代に求められる最新のGPUサーバーに対応するとともに、地下水を循環利用する水冷方式を導入するなど既存資源を活用し、環境負荷の低減と高効率な運用を実現する。

 さらに、地中空間の高い耐震性と優れた物理的セキュリティに加え、ゲットワークスのシェルター型コンテナデータセンター技術を活用する。これにより、自然災害や外部リスクへの対応力を向上させる。企業や自治体が保有する重要データの保管にも対応し、高いレジリエンスを備えたデジタルインフラの構築を実現する。

大規模災害・有事対策に特化したシェルター型コンテナデータセンターのイメージ
ゲットワークスが新潟県湯沢町に設置したコンテナデータセンター